先物取引で大損

学生ローンの返済を社会人になってからキレイに完済したのですが、早くも試練にぶちあたりました。
会社員となってまだ1年、ようやく仕事にも慣れ、余裕が出てきたしもあって、再びギャンブラーとしての血が騒ぎはじめます。
同僚がプラチナ(白金)の先物取引にハマり、しかもかなり大儲けしているというので、そいつに教わりながら試にやってみることにしました。
先物取引にはいろいろなものがあり、金や原油、農作物に至るまで様々ですが、原油や農作物は素人にはなかなか難しく、最初は金系の方が無難だろうという事ではじめました。

先物取引で世界経済を勉強
先物取引は単純に上げるか下げるか、ただそれだけです。
上がると予想すれば買いで入り、下がると予想すれば売りで入ります。
丁か半かで2分の1で勝てるわけですが、そうあまいものではない事を思い知らされます。

はじめてのプラチナ(白金)先物取引で、信用取引で買いから入った。
信用取引は少ない資金で大きな勝負ができるので、初心者の自分からするととても魅力的に見えた。
ところが、一定のラインを割って損害が発生すると、追証がかかる。
購入後、最初は緩やかに下降し、ついには損害が20万円に達した。
その日はなすすべもなく終えたのだが、いきなりの恐怖を覚えた事を今でも覚えている。
ここまできたら上がるのを待つしかない。そう思ったのが地獄のはじまりだった。
 
その日の夜
さすがに先物取引初日からマイナス20万円は強烈だった。
とてつもない恐怖心と、このまま引き下がるわけにはいかないという思いが、途切れることなく頭の中を過ってゆく。
夜、布団の中で恐怖に怯え、なかなか寝付けないまま朝を向かえた。
 
翌日
恐怖が現実のものとなる。
マイナスがついにボーダーラインを超え、追証がかかる。
払う金もなく、僅か2日で100万円を失った。

「もうやめよう」
先物や株などには、二度と手を出さないと誓い、僅か2日で先物取引から足を洗った。